「我、言挙げす」宇江佐真理・著 

  我、言挙げす

今日はこの本。

髪結い伊三次シリーズの八作目。
図書館に予約していてやっと順番がまわってきた。

伊三次とお文の息子、伊与太がかわいらしい。
いつの間にか「おかしゃん」「たん」と話しているのもびっくり。
時が経てば当たり前のことだけど
話の中心が伊三次から次の代に変わってきている。
少し寂しい気もするけれど、時々のぞく伊三次夫婦の仲良さにホッとする。

「言挙げ」
自分の考え、意思をはっきり主張すること。
でもまわりを考えたり、言った後の事を思ったら
なかなか出来ないことかもしれないですよね。

最後は伊三次とお文夫婦に災難がふりかかり・・・
まだまだ次作が気になります。









「孤宿の人」宮部みゆき・著 

      
孤宿の人(上)        孤宿の人(下)

今日はこの本。

ほうは「阿呆」の「呆」の意味
そんな名前を持つおんなの子。

それは少し頭が弱く理解が出来ないところもある
でもそれだから余計に世の中の裏側なんて知らないし
真っ直ぐに物事を見、とらえることができるのかもしれない。

人の心の優しさを心で感じることが出来るから
世間で悪と言われる人もほうにとっては悪ではなかった。

阿呆の「呆」から「方」、そしてたからの「宝」だと言われるところがいいな。

健気なほうに最後はやっぱり涙がながれてしまった。










「恋ぐるい」諸田玲子・著 

  恋ぐるい

今日はこの本。

誰かを深く想うということは
その気持ちと同じくらいに嫉妬、妬み、見栄・・・
など反対の気持ちも出てきてしまうもの。

それにその時には気付かないで通り過ぎてしまったことも
それが自分にとってどんなに大切で愛しいものだったのか
後になってわかることも多い。


私が読んだのは改題されるまえの題名で『源内狂恋』
平賀源内と下女「野乃」との恋、すれ違い。
源内が牢獄に入ってから今までを回想する形で進んでいく。
最後は悲しい結末になってしまった。。。
死を前にして初めて自分の気持ちに気付くなんて
野乃がかわいそうでならなかった。










「こうふくあかの」西加奈子・著 

  こうふくあかの

今日はこの本。

『こうふくみどりの』って本もあって
この二作、シリーズものというのではなく話もまったく違うらしい。
でも違う内容でもそこにあるつながりを書きたかったと本人。

う〜〜ん、好きになれないな、こんな男の人。
人からどう見られるかばかり気にしてて
自分の事をまるでわかってないんだなぁ。。。
だからってわけでもないけど、
奥さんが他の男の人の子供を宿しちゃうんだ。
これは大変な事だよね。


関係ないけれど
『この街はきちんと、朝と昼と、夕方と夜と夜中がある、と思った』
っとその一文に感動。











「アカペラ」山本文緒・著 

  アカペラ

今日はこの本。

「アカペラ」「ソリチュード」「ネロリ」の三つのお話。
一番よかったのは最後のお話「ネロリ」

『人生がきらきらしないように、明日に期待しないように生きている彼らに・・・』
ひたむきに、でも一生懸命にそして強く生きている。
きらきらしていなくてもいいじゃないって思う。
きっと不器用なんだと思う。
もっとずるく生きることもできるかもしれないのにね。

最後の思いがけない展開に
これから大丈夫だね、そう心温まる気がしてよかった。











「やさしいため息」青山七恵・著 

   やさしいため息

今日はこの本。

午後ソファーに横になって一気に読んでしまった。
私にしてはめずらしい事。
そのくらい先が気になったのかというとそうでもなく
ではおもしろかったのかというとそうでもなく
なんとなく私のペースにあってたってことかな。

「ひとり日和」を思わせる本だった。

普通日常なんてこんな風に過ぎていくよね。
毎日毎日特別な事なんて起こらない。
同じ時間に起きて仕事にいって帰ってきて・・・の繰り返し。

そんな私にちょっと気になる彼が出来てそういうことになって
でもその先が続く関係にはならなかったけど
少しだけ変わっていく自分がいた。

「お昼よかったら一緒にどう?」同僚に自然に声かけられますか?










「いっぺんさん」朱川湊人・著 

  いっぺんさん

今日はこの本。

短編集なんだけど表題作にもなっている「いっぺんさん」がとってもいいです。

一度だけ願いを叶えてくれるという神様を探しに山の奥に。
僕としーちゃんで自転車こいで出かけます。
二人で祈った願いことは叶うのでしょうか?
現実的にはありえない事なのかもしれないけど
でも私、こんな偶然はあると思う。
悲しいお話だけど心がほっこり温まる、そんな感じがしました。


ほかの話はどこか懐かしくでも残酷です。
そして少しこわいです。
こわいというのは恐怖じゃなくてやりきれない思いが残ったから。
でもそこに人のあたたかさが感じられたから
少しは救われた気持ちで最後まで読めました。









「おひとりさまの老後」上野千鶴子・著 

   おひとりさまの老後

今日はこの本。

****
長生きすればするほど、みんな最後はひとりになる。
結婚した人も、結婚しなかたひとも、最後はひとりになる。
女のひとは、そう覚悟しておいたほうがよい。
****

期待して読み始めた本だったけど
少し違っていたかな?
そんな気がした。

こんな風に強く生きていける人はほんの少しの人だと思う。
経済的な問題や、子供や夫のことなど。

でも
『自分の理解者だと思える友人がこの世のどこかにいて
いつでも手をふれば応えてくれる。
そう思えるのはどんなに幸せなことか。
老いるとは、こういう友人がひとり、また一人とこの世を去るさみしさかもしれない・・・』
それには私も同感。
夫でも恋人でも友人でも、そんな存在がきっと年老いてからも支えになってくれるのかもしれない。











「星に願いを」庄野潤三・著 

  星に願いを

今日はこの本。

筆者である庄野さん夫婦の日々の暮しを綴った一冊。

お子さん達もそれぞれに独立し、夫婦二人のゆったりとした毎日。
特別な事は起こりません。
庭の木や花の蕾がいくつついたかとうれしそうに話したり
小鳥達が水やパンくずを食べにくる様子を観察したり
おいしいものを食べたり飲んだり、散歩したり。

そんな穏やかな日常を送ることが出来るって幸せですよね。

新幹線のグリーン席に乗ったら
すごく乗り心地が良くて快適だったので、それからはいつもグリーン席だという。
なんか、いいな〜そういうのって。

大切な人と送るこんな穏やかな暮らし
私も出来たらいいなって思いながら読みました。











「月を吐く」諸田玲子・著 

  月を吐く

今日はこの本。

徳川家康の正室、築山殿の一生を描いた本。
あくまで築山殿の目線を通しての話。

悪評高く殺されても仕方なかったと思われてはいるが
そんなことはない・・・
今川、武田、織田そして徳川という戦国時代の家の関係
息子家康を溺愛する姑の於大と関係
その中でもがきながら精一杯生きてきた築山殿。
それなのに悲運な結末に追い込まれていく、それが悲しい。

結婚してもなお幼少の頃の呼び名、瀬名姫さまと読んだ
広親との関係もまた心惹かれるものがあった。